布袋図遊戯神通
江月宗玩 筆
清巌宗渭 極 説田家伝来
左:神通 豊幸 中央:神通 豊 右:神通 豊一
ごあいさつ
この掛け物には「 神通静玩堂 」2代目店主であった故 神通 豊次郎が、弟の故 神通 松次朗 ( 古玩堂 )から贈られたものです。贈り、贈られた双方は既にこの世にはなく、品物だけが伝えられていることに、美術品の生命の強靱さを思い知らされます。掛け物には「 遊戯神通 」の4大字の他に布袋の面があり、清巌和尚がその布袋に讃をし、4大字の筆者が江月和尚であることを証しています。「 ゆうげ じんつう 」 戯れも無心に徹すれば神に通ず、とでも読みましょうか。この軸は当家の苗字「 神通 」に重なった家の宝です。好きな物を遊ぶように集め、遊ぶように楽しむことが出来たとしたら、神意に通じていくのかもしれません。
弊社は明治5年に富山で創業し、昭和24年に東京に出店してから現在に至るまで、皆様との御縁と共に歩ませて頂いております。 これからも古美術商として、お客様との一期一会を大切にしながら古美術品、茶道具の楽しさ、素晴らしさを伝えるお手伝いをさせていただきたい所存でございます。